金縛りは睡眠障害の一種

ほとんども皆さんは金縛りを経験したことがあるかと思います。意識はあるようなのに体を動かそうとしても動かないあの感覚はとても嫌ですね。実は、金縛りは睡眠障害の一種なのです。感覚的には、何かに体を動かないようにされているので、心霊現象や呪われていると感じられる方もおられますが、科学的に解明されている睡眠障害です。

どのような仕組みで金縛りが起きるかというと、レム睡眠の時、つまり脳が活動していて体が休んでいる時に、なんらかのきっかけで目覚めてしまうと、意識があるのに体が動かない状態になります。これが金縛りです。体は休んで筋肉は緩んだ状態なのに、脳が体を動かそうとしても体が動かないのです。そのように説明されると、納得しますね。

金縛りは一般俗語ですが、医学的には「睡眠麻痺」と言います。ポイントは、レム睡眠の状態か、覚醒しているかの違いです。覚醒すれば通常状態となるので筋肉にも力が入り動けるようになるわけです。

覚醒と睡眠がうまく切り替わらないと、金縛りが起きやすくなります。具体的には、入眠直前や、明け方に目が覚めてしまった時などに多く経験します。金縛りにかかりやすい人とは、覚醒と睡眠がうまく切り替わらないわけですから、基本的には規則正しい生活を送らずに睡眠リズムが崩れているひとで、徹夜をよくしたりする人に多く見られます。

また、金縛りは、若者に多く見られます。何故かというと、若者の場合、夜更かしが多く睡眠のサイクルがバラバラになっていることが多いからです。そのため、必然的に、ストレスが蓄積している時や、睡眠不足の時や、時差ぼけの時などに起きる可能性が高くなります。

金縛りの解決法としては、覚醒と睡眠がうまく切り替わるようにすればよいわけですから、言うまでもなく、規則正しい睡眠習慣を長く継続することが一番大切となります。そうやって、覚醒と睡眠のリズムが上手くいくと金縛りは無くなっていきます。

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