高齢者は不眠になりがち

高齢者の方は、朝早く起きることは皆さんご存知ですよね。同様に、眠る時間もかなり早くから眠る傾向があります。これは、人間の持っている生体リズムが、老化とともに機能低下してしまうことが原因で起こります。

高齢になると、どうしても身体を積極的に動かす機会が減りますので、心身ともに活動不足になってしまいます。そうすると、生体リズムの働きも弱くなり、様々な不調が現れてきます。なぜかというと、生体リズムは、単に睡眠と覚醒リズムだけを制御している訳ではなく、体温や血圧なでを制御する自立神経系のリズムにも影響を与えています。また、さらに、ホルモンの分泌系にも影響を与えているからです。

これらの働きと、生体リズムは相互に深く関係しているので、その結果、早く眠くなって、早く起きるという現象が現れてきます。睡眠中も目が覚める事が多くなり、睡眠全体が浅くなりやすくなります。その反動で、昼間にウトウト昼寝をする場合も多くなるわけです。睡眠と覚醒のメリハリが小さくなると、十分に良質な睡眠を取りにくくなルわけです。これがいわゆる高齢者の不眠です。

これらの症状は、高齢化、いわゆる老化現象ですから、ある程度は仕方のないことなのですが、昼間の運動量を増やす努力をしたり、積極的に社会参加することにより、昼間の活動を維持・活性化すれば、その反動で夜は深い眠りを得やすくなります。また、光療法を夕方に施すことによって覚醒度をあげ、入眠時間を遅らせることも効果があります。しかし、何といっても、何もしないでじっとしていることが一番よくないですね。

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